久しぶりにロードショウ

以前からヨメが見たがっていた「かもめ食堂」と言う映画を見に、みなとみらいの方へ。
風が強かった。
映画はと言うと、役者の感じもいいし、ディテイルにまでこだわって、クウネル的といおうか、オリーブシニア的といおうか、そういった世界が展開されていた。
見る人によってはトラウマになるくらいいい映画なのかもしれない。
僕にもその種の人が持つ資質ってあるし、ヨメなんかは完全にそっち側出身の人。
ただいまの僕が見ると気になるのは、その種の人たちが持つ、スマートさと言う名のよそよそしさや、礼儀や品性と言う名の箱庭ひきこもり的な感性だ。
摩擦すること、争うこと、時には奪い取り蹴落とすこと。
そんな自分の振る舞いに、罪悪感や後悔の念を抱いたりすること。
そしてそれを越えて、一瞬でも全ての人が幸せになるといいのになどと夢想に近い願いを抱くこと。
そういう地平からしか、本当に美しいものは出てこないのではないか?
そんなことを考えました。
ただ、この映画はそういうことを狙ったものではないので、楽しめて、いい気持ちになれる佳作なんだと思います。