読んだ

好むと好まざるとにかかわらず、WEBの登場と浸透によって、人間は変化し、変化に対応する人とそうでない人に隔絶する。これはしょうがないことだ。
ただその変化は一方的に変化に対応した人だけにプラスに働くわけではなくて
変化に対応しない側の人も、ある程度少数派になった時点で、逆にその事自体が付加価値になったりして再評価されたりする。いわゆるリバイバルというものだろうか。
重要なのは怖いとか、不安とか、めんどくさいとか、そういう消極的な理由で自分がどう生きていくかが受身的に決まっていく事を避ける事だけなのではないか。
積極的な理由でなら、WEBの進化に対応し、存分に活用して生きていくか、そんなもん無視してその他大多数とは異なるライフスタイル、価値観を作っていくのかは「自由だーっ」(犬井ヒロシ風に)って事じゃないでしょうか。

ただ個人的にはWEBの進化はありがたいことが多い。
書籍の中でもふれられていたが、徒手空拳の人間が何か未知な事を手探りではじめようとしたとき、インターネットがあるのと無いのとでは大きな違いがある。もちろん人脈やバックボーンをもっているひとの優位さは揺らがないが、少なくとも勝負に参加する為のハードルはぐっと低くなっている。

僕が思う自由な社会は、何かがやりたいと思い立ったら、それを実現する為のバリアが少ないと感じられる社会で、要はあれをするにはこの勉強と、あの資格と、あんな経験と、こんな人脈が無いと・・・・と感じさせられるような事の少ない社会の事だ。
シンプルで、より選択肢の広い社会。
不必要に複雑化した関係性や、高度化したノウハウに目配りしなくても良くなれば、こんな気持ちのよい事はないなぁと。
確かに以前に比べて僕の目には社会の構造がずっとシンプルで自由になったなぁと思えます。

ウェブ人間論 (新潮新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)

妹に借りていた本を。
清濁、悲喜を同質にそこにあるものとしてフラットに描けるのは素晴らしいと。
ただ、この種の小説に心をグリグリ動かされる余裕が今の僕にはまったく無く
そういう理由からジーンとしましたとか、感動しました!みたいな感想はゼロであります。

幸福な食卓

幸福な食卓