客先を回ってる間に時間が空いたので下北沢で降りて、しばし散歩。
なんか変った犬がおじいさんに散歩させられていると思って、追い抜きながら振り返ると犬ではなくニホンザルだった。
よく見てみれば犬のわけはない形なのだが、下北でニホンザルが散歩させられるとは思いもしないので、変な犬だなぁと思ったわけだ。

人間の頭って、というより僕の頭って日常の反復の中であらゆる可能性のなかの、一定の範囲のことだけしか起こらないと決めてかかることで、その他のあらゆる可能性について備えたり、恐れたりするために消費される労力を節約しているんだなぁと思った。
でも自分の頭がどんな設定になっているかにかかわらず、現実には買ったマンションが自重で倒壊しそうな欠陥品だったり、80代になるまで穏やかな人生を歩んできたおばあさんが一人で昼ごはんを食べていたら、隣の建設現場から重機が倒れてきて家が全壊しちゃったり、都心のど真ん中で何食わぬ顔をしてニホンザルを散歩させるおじいさんを目にしたりとあらゆることが起こりうるのだ。
そのことを時々思い出さないと。