9.11

機能は同時多発テロから5年目との事で9.11関連のニュースや特集番組が流れていた。
複雑な思い出チャンネルをあちこちに回しながら見ていた。
感じたのは
5年前の9.11の時その報道にはじめて触れた瞬間のことはすごく鮮明に覚えているのだけれど、不謹慎な話だが思い出すとつらいというよりは、郷愁の念というか、甘酸っぱい気持ちになってしまうということ。
これは以下のような理由があると思われる。

1.独身時代の最後の年だった。
2.今より大分世界の現状や今後を無邪気に楽観視していた最後の瞬間の記憶だから。

どちらも何かを喪失する直前の記憶だからというのが共通点だ。
しかし何かが失われてしまって、それが永久に戻ってこないという事実を思い巡らすことは、甘く切ない経験だ。

被害の当事者になってしまわれた方の受けた想像を絶する苦しみ、テロリスト達の許しがたい罪深さ、テロを生み出した世界の構造的欠陥等々、そういったことをもちろん重々承知しているし、僕なりの考えもあるのだが、あらゆるメディアや個人がこうしたことについて有益な意見や事実の開陳を行っているので、僕は僕の人生の中で9.11が一生忘れられない日であること、そしてそれを思い起こすことで個人的にどんな気持ちが沸き起こるのかということのありのままを書いてみた。